Subject:
詩篇148篇「角を高く上げる」
From:
+shinya@kanno.com
Date:
2006/08/29 7:15
To:
Saiwainet

+ちゃんくんです。

詩篇148篇「角を高くあげる」という言い方を見ました。

148篇を読んでくるとき、角を高く上げるというテーマが突然出てくることがわかる。
角を高く上げるというときは、だいたい民のことを言っている。
神様の角を高く上げるということはあまり言われない。

角を高く上げるという言い方は詩篇ではなく、第一サムエル記2章のハンナの祈りが最初である。
ハンナは私の角はあなたによって高く上げられますと言っている。
この祈りの中でも、自分の角は神様によって高く上げられるということになっている。
2章10節もハンナの祈りだが、ここでは油注がれた者(メサイヤ)の角を上げるということを言っている。

哀歌2章17節では普通とは違って、仇の角が高く上げられている。
神様は昔から告げられていた行い、容赦しないで、イスラエルを敵の物笑いとされた。

148篇の中では民の角がイスラエルの子らの賛美ということになっている。
このことは、日本語の訳だけではなく、ヘブル本を見るとよくわかる。
民の角という言い方は148篇にしか出てこないが、民の角をあらわす他の言い方は何回も出てくる。

民が神様をわが角という言い方で呼んだりすることはある。
例えば、第二サムエル記22章、詩篇18篇の出だしである。この二つの箇所はまったく同じことを言っている。
わが角と神様を呼ぶが、角を高く上げるということは言っていない。

自分の力で角を高く上げようとする者、悪者の角は低くされるだけではなく、切り落とされる。
正しい者、へりくだる者は神様によって角が高く上げられる。(詩篇75篇10節)
角を高く上げるという言い方は148篇が詩篇の中で一番最後である。

ダビデの王国のために一つの角を立てられたと言って、キリストを角としてたとえることもある。

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+審也@カンノファミリー
 mailto:shinya@kanno.com
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