Subject:
テモテへの手紙第二「テモテの使命」
From:
Shinya Daniel Kanno
Date:
2010/04/01 15:19
To:
Saiwainet

「テモテに与えられた使命」 菅野審也 2010.04.01

テモテへの手紙第二には、「困難の中にあって自分の務めを十分に果たすよう
に」というテモテに対する命令がある。では、キリスト・イエスの使徒パウロは
愛する子であるテモテを何のために任命したのか。困難の中にあってテモテに求
められている働きは何なのだろうか。

この手紙は大きく三つの観点から全体を考えられる。まず第一にパウロや、その
他先祖たちの信仰の模範について、第二に困難の中にあってテモテが教えなけれ
ばならないこと、そして最後にテモテが教会の模範となるべく、行わなければな
らないことについて教えられている。

1章ではテモテへの模範として、パウロの他に、祖母ロイスと母ユニケ、またフ
ゲロとヘルモゲネという二組、四人の名前があげられている。彼らの模範とは具
体的には、ロイスとユニケが特に信仰、フゲロとヘルモゲネが愛の模範となった
ということが言えるのではないだろうか。また、パウロの模範とは、彼自身が福
音のために宣教者、使徒、教師と任命されたこと、それによって苦しみを受けな
ければならなかったこと、苦しみを受けることを恥としなかったことである。

2章と3章では、困難の中にあるテモテが、同じように困難の中にある教会に対し
て、リーダーとして教え、また彼らに命令しなければならないことについて教え
られている。その教えとは、福音のために苦しみを受けなければならないが、そ
の苦しみを耐え忍ばなければならないということ、また、死ぬことがあっても、
それは主とともに生きるためであるということばに信頼しなければならないとい
うことである。
教会は苦しみを受けたことによって、迷い、ことばについての論争や、むだ話に
よって互いの間に争いがあった。また、1章の模範に対して、2章と3章でもヒメ
ネオとピレト、ヤンネとヤンブレという二組の名前があげられており、彼らにつ
いては真理に逆らう者ということが言われているが、教会はそのような彼らの仲
間となってしまっていた。彼らの歩みはまさに不敬虔なものであった。

そこで、パウロはまずテモテ自身が彼らの模範となるようにと、自分に与えられ
た使命を果たすことを勧め、また命じている。
「時が良くても悪くてもみことばをしっかりと宣べ伝え、絶えず教えながら、責
め、戒め、勧める。」ことと、パウロのところに行くこと、これが苦しみの中に
あるテモテに求められている働きであり、教会の歩んでいたのとは反対の敬虔な
生き方である。テモテにはそのように敬虔に生きるための力と愛と慎みとの霊が
与えられており、同じ苦しみをともにしてきたパウロという模範が与えられている。

-- Shinya Daniel@KannoFamily  mailto:+shinya@kanno.com :)