Subject:
ヤコブの手紙 忍耐
From:
"kazuya@kanno.com" <kazuya@kanno.com>
Date:
2010/04/09 11:14
To:
saiwainet@yahoogroups.jp

ヤコブはこの手紙を国外に散っている十二の部族に書き送っている。手紙を受けている人たちの問題は4章の最初にも出てくるように兄弟たちの間に争いがあることである。この争いの中にある兄弟にヤコブは耐え忍ぶことを命令しているが。なぜヤコブは耐え忍ぶことを命令しているのか。

この手紙の中で耐え忍ぶということばが一番多く言われているのが1章だが、この箇所では試練にあったときに耐え忍びなさいと言われている。そして、耐え忍ぶことは信仰が試されると、試練に会うと生じると言われている。忍耐を完全に働かせると成長した完全なものになり、神を愛するものに約束された、命の冠を受けると言われている。

3章13節からの段落(⑥の段落)を見ると最後のところで苦しみなさい、悲しみなさい、泣きなさいと命令されている。その前のところで神に近づき、心を清くせよと書かれているこれを見ると、4章11節からの段落(⑦の段落)の最後の主が来られるのが近いのだから、心を強くせよと言われている。その箇所で、農夫たちが秋の雨、春の雨を耐え忍んで待っていると書かれている。この二つの箇所をつなげると、苦しんで、耐え忍びなさいという命令になる。これは1章と同じ命令である。

忍耐をした人たちと言って上げられているのが、主の御名によって語った預言者たち、ヨブである。
ヨブはサタンの誘惑に耐え忍び、舌においても罪を犯さなかった。ことばにおいて失敗しない人は完全な人であるということが3章(⑤の段落)で言われている。だからヨブは耐え忍び完全なものになったと言える。そして、ヤコブはヨブについて耐え忍んだ人は幸いであると言っている。

ここで、ヤコブは苦難と忍耐については預言者、ヨブを模範にせよと言っている。なぜヤコブは苦難と忍耐について模範とせよと言っているのか。しかも、この箇所では苦難について何も書かれていない。なぜ苦難も一緒に出てくるか、それは耐え忍ぶことが苦難に会うと生じるからである。

兄弟たちが、それぞれがその悪の誘惑に対して耐え忍ぶことによって、1章13節からで言われているように、欲に負けることがなくなる。そして、その欲に打ち勝つと、その欲望が原因である戦い、争いがなくなるのである。だからヤコブはこの争いのある人たちに耐え忍べと命令しているのである。