Subject:
ピレモン:「愛の願い」
From:
Miwaza Jemimah
Date:
2010/04/21 7:03
To:
saiwainet@yahoogroups.jp

パウロはこの手紙をピレモンと彼の家の教会に対して書き送った。この手紙は、他のパウロの手紙に比べ短いのだが、パウロはなぜこれをピレモンに対して送ったのか?パウロがこれを通して教えようとした事は何なのだろうか?

パウロはまずピレモンの信仰と愛についての彼の喜びと感謝について、4-7節の段落で書き、それらが、彼にどれほどの慰めを与えたのか、という事を書いている。この当時、パウロは投獄という苦しみを受けていた、ということが他の箇所からも分かるが、そのような状態にある時にこそ、ピレモンや他の兄弟たちがキリストのために熱心働いている、という報告は彼の励ましとなったのである。

この手紙の目的は8節からの箇所で明白になる。パウロはピレモンに対し、オネシモについてお願いするために、これを送ったのである。その願いとは、9節でのパウロの表現によると「愛による願い」だった。ではこの「愛の願い」とは何なのだろうか?それを分析するために、まず「愛」という言葉のピレモンへの手紙における位置付けを見てみよう。

「愛」という言葉はこの手紙の中で6回使われている。そのうちの3つは「愛する同労者ピレモン」や「愛する兄弟」等、人に関する文脈で使われている。それらの箇所から分かるのは、パウロが「愛による願い」をしている相手が、「パウロの愛する者」だという事である。また、その「パウロの愛する者」であったピレモンの「愛」も非常に大切なものであったことが4-7節で分かる。彼の愛はパウロに撮って大きな喜び、感謝、そして慰めになるほどであり、パウロのみならず、他の兄弟たちも、テモテの愛と信仰によって力づけられたのである(1:7)。