Subject:
ローマ:「召された人々の働き」
From:
Miwaza Jemimah
Date:
2010/08/16 22:36
To:
saiwainet

ローマ人に宛てられた福音についての手紙

ローマ人への手紙は使徒パウロが福音について、ローマにいるキリストにある兄弟達に宛てて書き送ったものである。この書物のテーマが「福音」であるということは、1章1-15節の段落において明白に書かれている通りである。では、パウロがこの手紙を通して書き送った「福音」とは何か?ローマにいる聖徒たちにとって「福音」はどのようなものだったのだろうか?

私たちの主イエス・キリスト

パウロは1章2-3節において、福音とは「御子に関すること」であると、非常に完結にまとめている。このことから、福音とは何かを知るために「御子」とは誰なのか?を理解する必要がある、ということが分かる。1章1-15節の段落から私たちに明らかにされている、御子についての事と言えば、御子は昔から約束されていたダビデの子孫であり、私たちのために死んで復活してくださった「私たちの主イエス・キリスト」ということである。ここで注目すべきなのは御子が「私たちの」主イエス・キリストである、と言われている点であろう。なぜなら、このキリストによって私たちに与えられた務めが福音だからである。私たちは御子キリストのものであるが故に、その方についての福音を述べ伝えるのである。

信仰の従順を人々にもたらす

パウロはこの手紙を書き送った相手である、ローマにいる兄弟達を「召された人々」と呼んだ。彼らは、福音のためにキリスト御自身によって召された者たちであり、その働きによって、信仰をさらに広めていくという使命が与えられていたのである。パウロはこれを「信仰の従順をもたらす」という言い方で説明した。実はこの「信仰の従順」という言い方は、もう一度16章25,
26節で使われており、この箇所からも、福音が信仰の従順を人々にもたらすためのものであることが明確である。

福音の働きの同労者たち

パウロは同じ福音の働きをする者として、ローマの人々を強めようとこの手紙を送った。なぜなら、パウロは彼らの信仰が全世界に言い伝えられていることを聞き、また、そのように神に仕えている兄弟達を励ましたいと考えたからである。パウロもローマの人々もキリストという同じ唯一の神によって召され、場所は違えど、同じ福音を述べ伝える働きをしていたのだ。しかし、パウロと同じところで福音の働きをする同労者もいた。それは、16章21-27節の段落で明らかになる。同労者テモテ、同国人ルキオとヤソンとソシパテロ、また、テルテオ等、パウロは具体的な名前を挙げ、共に働いている兄弟達について触れたのである。反対に、相手であるローマの人々についても、16章3-16節の段落において、挨拶の中で実に26名の名前を記述し、彼らに対してあいさつを書き送った。