Subject:
詩篇11篇 研究のための下ごしらえ(ケイヤ)
From:
Date:
2003/12/01 11:01
To:
<saiwainet@egroups.co.jp>

こんにちは、+KeiyaKannoです。

●構造

A1 1a 私は主に身を避ける(真理)

  A2 1b 山に飛んで行け(偽り)

    B 2 悪者の攻撃(偽り)

  A2 3 拠り所がなくなったら意味がない(偽り)

A1 4a 主は天にいる(真理)

    B 4b-7 主のさばき(真理)

●構造の説明

この詩篇の構造は短く、対比が多くあるので、難しい。

全体的に真理と偽りが対比されているように考えることができる。

1節には最初の真理と偽りがある。詩人は本物の拠り所である主に身を避けている
が、周りの人々は彼に山に飛んで行きなさいと偽りのアドバイスをする。

2節と4b-7が対比されている。そこで悪者は擬人に対して攻撃しようとしているが、
これが貧しい者に対する攻撃である時は偽りのさばき、義しくないさばきによって虐
げているということが考えられる。それに対して主は義のさばきをなしてくださる。

3節と4aは3つ目の対比である。しかし、ここでは真理と偽りの順番が逆になって偽り
と真理になっている。周りの人は義人に対して拠り所が壊されたら意味がないので、
早く逃げなさいと言っている。しかし、詩人は主は天におられて、本物の拠り所はそ
こにあると確信している。

●問い

・7節の「御顔を仰ぎ見る」ということはどのような意味か?主の御顔とは何か?

●気が付いたこと

・この詩篇も主が王であるということを強調している。

・1節の「山」という言い方には2つの意味が考えられる。1はこの山は神殿があるシ
オンの山のことという考え方である。もう1つは他の「山」という箇所を見ると異邦
人の象徴でも使われたりしているので、イスラエルの王たちが何度も犯してしまった
異邦人に頼るという考え方である。

・1b-3で話している内容は当たっていて、良いことを言っているようには見えるが、
やり方が間違っている。これはネヘミヤをだまそうとしたシェマヤのようである(ネ
ヘミヤ記6:10-13)。

●研究課題

・10篇までとのつながりを見る。
・御顔とは何かを聖書の中から定義する。

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