伊藤由美です
詩篇12篇の構造を送ります
[構造]
1~4:偽支配者の偽りの言葉による支配
5~8:真の支配者の純粋な言葉による支配
[詳細]
1 正者 絶つ、消える
2 悪者の偽り→へつらい、二心
3 主がこれを断つ
4 悪者の宣言:偽りの言葉による支配
5 主が正者を 引き上げる
6 主のみことばは→純粋
7 主はみことばによって永遠に支配
8 悪者の横行
[考察]
・構造は前半と後半に分かれ、真の支配者と偽りの支配者の言葉による支配の対比がされているように思われる。
1節と5節が正者について
2-3節と6-7節がそれぞれの武器である言葉について
4節と8節が悪者について
それぞれ並行していると思われる。
・最も際立つ対比は、悪者の「二心」と主のみことばの「純粋さ」ではなかろうか。
「二心」については、対比的な関連であるが、詩篇86:11の私の心を一つにして下さい、
というダビデの祈りを思い出す。
「純化された銀」については、マラキ3:3のレビの子らを銀のように純粋にする、を思い出す。
また、「炉で精練」ということに関しては、第1ペテロ1:7の火を通して精練されてもなお朽ちない、の箇所も
思い浮かぶ。
・7節については、イザヤ59:21の主の契約「わたしのことばは、・・・・・・今よりとこしえに離れない」を思い出す。
・なお内容からみると、4-5節を中心として、1節と8節、2-3節と6-7節を対応させるキアスマスも
可能なように思われる。
・いずれにせよ、言葉は支配の武器であること、クリスチャンが地を支配せよという命令を守ろうとするとき、
何により頼むのか、何に惑わされてはならないのかを考えさせられる。