Subject:
詩篇21篇
From:
伊藤 由美 <yumimama@bmmn.bias.ne.jp>
Date:
2004/02/09 20:37
To:
saiwainet@yahoogroups.jp

伊藤由美です
詩篇21篇の構造を送ります

[構造]
A 1 王が主の御力を喜ぶ
 B 2-3 主は王の願いをかなえる、キー:王を迎え、その頭に冠を置く
  C 4-6 主は王にとこしえのいのち、栄光、尊厳、祝福、主の顔と共に喜びをもって王を楽しませ
   D 7 王は主に信頼し、その恵みによってゆるがない
  C 8-10 主の右の手が敵を見つけ、主の顔の時に敵を火の炉のように、とこしえまで滅ぼし尽くす
 B 11-12 キー:主は敵の企みをかなえない、キー:敵を敗走させ、弓弦でその顔をねらう
A 13 私たちが主の御力をあがめる

[考察]
流れとしては、20篇に続くものかなと思わされる。
王が主の御力を喜ぶところから始まって、
王の主への信頼と、主の恵みを見るので、今度私たちが主の御力を賛美して終わっている。
今回は、ストロングナンバーにも注意して分析してみた。
・1節と13節は「主」と「御力」で並行している。
・日本語の訳ではわかりにくにのだが、
 3節、6節、9節、12節にそれぞれ英語では「make」となっている共通番号があるので、
 これらを一つずつ含むまとまりを考えてみた。
・ヘブル語ではこの四つは全て同じではないが、9節と12節は同じ「テシテーモ」である。
・最も興味深かったのは、6節の「御前」と9節の「御怒り」で、
 これはヘブル語でもストロングの分析でも、同じ「顔」であり、直訳は上述のようになる。
・このような配置を見ると、7節を中心としたキアスマスのように思われる。
・前半では、王の主への信頼の内容、後半では主の恵みによってゆるがない理由が述べられていると考えられるだろうか。
・なお、「とこしえ」「栄光」「尊厳」などからは、黙示録5章の小羊への賛美を連想する。
 また、後半の火の裁きも、黙示録におけるサタンの子孫との戦いにキリストが勝利することを連想する。