Subject: 詩篇40篇 詩篇69篇の構造(ケイヤ) |
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Date: 2004/07/08 12:58 |
To: <saiwainet@yahoogroups.jp> |
こんにちは、+KeiyaKannoです。
今日の詩篇研究では詩篇40篇が詩篇69篇にはとても似ているテーマがたくさんあると
いうことを見た([saiwainet] 詩篇40篇 69篇と対比を参照)。それで詩篇69篇の構
造を見て、詩篇40篇との全体的な関係を見ました。
●構造
この詩篇は大きく3つに分かれ、その中がまた2つに分かれているように見ることがで
きる。
A 1-3 泥沼からの救い
B 4-12 敵はそしり、恥を見させ、見捨てる
A 13-16 恵みとまことによる泥沼からの救い
B 17-28 そしり、恥を見させ、見捨てている敵の根絶やしを求める(相続できな
い)
A 29 主が上げてくださるように(穴からの救い)
B 30-36 そしらていた者たちは賛美し、地を受け継ぐ
最初のAの部分では泥沼から救ってくださいということを願っている。このことは
13-16にもでてくるが、ここに1-3にはでてこないが、大切なテーマがある。それは恵
みとまこととあわれみによって救ってくださいと願っている部分である。そして最後
の29節で詩人は私を高く上げてくださいと願っている。ここには直接、穴から助けて
くださいというテーマはでてこないが、上げるということは、穴から上げるというこ
とになるのである。
Bによくでてくる3つのテーマはそしり、恥、見捨てるである。4-12で敵は詩人をそ
しっていて、詩人に恥を見させている。そのためにすべての人は彼を見捨ててしまっ
た。17-28にも同じテーマがあるが、ここで詩人は自分をそしり、恥を見させ、見捨
てている者たちがさばかれるということを求めているのである。最後のBでは主を賛
美するということを言っているが、賛美するようにと言って招いている相手は貧しい
者、捕らわれ人で、この人たちは人々がそしり、恥を見させ、見捨てている者たちで
ある。
●前回の構造
前回、みんなで考えた構造はこのようになっていた。
A 1-4 泥沼
B 5 愚知
C 6-7 主待望
D 8-12 見捨てる、侮辱の歌
A 13-15 泥沼
C 16-18 御顔を求める
B 19 恥知
D 20-21 見捨てる、侮る
A 22-28 敵が泥沼
C 29-32 主を選ぶ
B 33 貧知
D 34-36 地を受け継ぐ、誉れの歌
この詩篇の構造は最初がABCDになっているが、次の2つはACBDになっているという説
明になっている。
この構造ではAが泥沼、Bが知る、Cが待ち望む、求める、Dが侮辱と誉れというテーマ
である。
●構造の比較
構造についての比較をするとこのようなことが分かる。
最初の2つのAである1-4と13-15には泥沼というテーマがあり、最後のAである22-28に
は敵がさばかれる、つまり泥沼に落とされるという構造になっている。しかし、ここ
でさばかれるということはは彼らが消される、いなくなるということである。それで
このことは最後のそしられていた者たちが地を受け継ぎ、そこに住むことになるとい
うことにつながっているように見える。
最初の2つのBの部分には明らかな「主がご存じです」という言葉がある。しかし、最
後のBである33節にはこの言葉がなく、主は貧しい者をさげすまないという言い方が
ある。これはつながっているということは言えなくないが、敵はそしっている者を神
はさげすまない、見捨てないということになっているというように見える。
6-7, 16-18では主を待ち望み、主を求めるということがあるが、29-32が主を選ぶと
いうテーマであるということは無理がある。
Dには侮る、そしてその反対の誉というテーマがあるとこの構造で言われている。
8-12で詩人はそしられる時に酔いどれの歌になっている。また20-21にも侮るという
テーマがあると言われているが、これは無理がある。ここは侮るというよりも見捨て
るというテーマである。最後の34-36には誉れというテーマがあると言われている
が、、これも無理がある。
このように見ると前回の構造では最後の方が少々強引であるというように考えられる
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