Subject:
詩篇56篇 全体の構造のつながり
From:
"+mikuni@kanno.com" <mikuniML@kanno.com>
Date:
2004/10/26 11:29
To:
<saiwainet@yahoogroups.jp>

こんにちは。菅野みくにです。

詩篇56篇の全体の構造を見て、つながりを考えました。

■構造:

・1-7節 

 A 1-2節 私をあわれんでください 敵が私を踏みつけている
  B 3-4節 恐れのある日 主に信頼してみことばをほめたたえる
 A 5-7節 敵は私にわざわいを加える 彼らを滅ぼしてください

・8-13節 

  C 8節 あなたは私のさすらいを記される 涙をたくわえてください
 B 9-11節 呼ばわる日 主に信頼してみことばをほめたたえる
  C 12-13節 神への誓い いのちを死から救われた

■説明:

詩篇56篇の構造はあまり難しくない。しかし、考えにくいところが一つある。それは、七節である。七節を前半の最後に入れるか、後半の最初に入れるかが、問題になっている。7節を前半に入れる人は、5-7にする。しかし、7節を後半に入れる人は7-8にする。

4節と10-11節が似ていることは大体だれでも分かる。詩人は主に信頼し、みことばをほめたたえることを求めている。その前の3節と9節を見ると同じように、「恐れのある日」、「呼ばわる日」などの対比されていることばが出てくるので、3-4節と9-11節を一つのまとまりと考えることが出来る。

全体を通して流れているテーマがいくつかある。前半は死の状態、後半はいのちの状態。前半は苦しみ、後半は救い。前半は戦い・恐れ、後半は平和といのち。前半は敵が詩人を穴に落とそうとする。後半はみことばに拠り頼んで天に上げられる。

■コメント:

詩篇56篇の全体の構造を見ると、7節は確かに扱いにくい。また、8節の意味が余りよく分かっていない。全体に出てくる大切なことばは、ことばである。4節と10節にみことば、5節に私のことば、12節に誓いが出てくる。

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