Subject:
詩篇56篇 概略
From:
Miwaza J. Kanno
Date:
2004/10/26 11:43
To:
saiwainet@yahoogroups.jp

みーちゃんです。

詩篇56篇の概略のまとめをしました。

■全体:

みんなの詩篇55篇の構造を見てみると、詩人の死から命へというのがたくさんありました。分け方としては、ABCABCというものと、ABCBA、ABACBCというようなものがあるようですが、よく全体を見てみると、詩篇56篇は真ん中が中心になっている、というわけではなさそうです。つまり、ABCABCという分け方の方がよいということになります。もし、真ん中が中心になっているという場合、七節が最初につくのか最後につくのかという問題がありますが、ABCABCのように前半と後半で分けるとなると、前半につくと考えられます。

どちらの分け方にしても明白なのは、最初の区分と最後の区分の両方にコーラスがあるという事です。これは、”私は御言葉をほめたたえます。”というようなコーラスの内容で、それと共に”主を恐れていて、敵を恐れない”や、”主に信頼する”というようなテーマが賛美の内容となっています。

■前半と後半:

最初から読んで行くと、一日中戦っている、または、一日中痛めつけられているということが強調されている事がわかります。またこの苦しみの話は前半に固まっていて、後半は逆に救いの話が強調されています。前半をABAに分けたりする人たちは、だいたい一日中苦しんでいるという話の間にコーラスがあるとわけているようです。この人たちは、後半をCBCというようにして前半のところとと対比させています。

もう一つのABCABCという構造になるときには、詩人の状態が前半と後半共に同じ順番で語られていても、その詩人の状態はだんだん良くなっていくことが概略でもわかります。最初は、苦しんで敵がたくさんいて、まさに死にそうな状態に置かれていますが、後半になると詩人の心に確信が現れるように、神様が命を死から救い出してくださるとはっきりと言っています。ここで、”命を死から”という言い方が出てきますが、これはまさに詩篇56篇全体を要約する言い方だと言えるでしょう。

■まとめ:

最初に詩人は神様に、自分の苦しみがどのようなものなのか訴えています。ここで、苦しみを表す言葉として一日中敵によって踏みつけられていると言っていますが、ここで、サタンが思い出されます。つまり、本来なら踏みつけていなければいけない相手に、逆に踏みつけられているという状態です。これが、詩篇56篇の詩人の苦しみのポイントです。次の段落になると、詩人の信仰というものが告白されています。ここが、詩人の神様からの救いへの鍵となってきます。先ほども言ったように、この後のところは最初の苦しみの訴えにつながるところですが、ここでは、敵がどのような攻撃するかという事が強調されています。

後半は、敵と詩人の関係よりも、詩人と神様の関係が強調されているように思えます。最初では、苦しみを訴えていた詩人が神様が自分の味方であるので負ける事はないと宣言しています。そして、後半にも前半と同じようにコーラスがあって、詩人は神様の御言葉をほめたたえています。最後に、詩篇56篇の結論は、”命を死から救う”ということと、”命が光りのうちにいく”という事で終わっています。

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