Subject: 詩篇80篇 羊(将) |
From: Shou Itou |
Date: 2005/04/20 10:18 |
To: "+saiwai.net" <saiwainet@yahoogroups.jp> |
こんにちは、+イトウショウです。 羊についていろいろなことを見ました。 「羊」を表すヘブル語の言葉は10種類ほどあり、その最初は「アベルは羊を飼う 者となった」という創世記4:2である。イスラエル民族と羊との関係は非常に古 く、アベルが最初の羊飼いであって、その仕事はイスラエルの中で続いていた。 羊はイスラエルが捧げなければならなかったいけにえの代表格である。それだけ ではなく、イスラエル人たちは生活のほとんどを羊に頼っていた。例えば食肉や 角笛の角(ヨシュア6:4)、羊は財産でもあり、ケシタ(羊一頭分の銀)という 単位もあった。 羊は性格的に穏和で、素直で従順である反面、愚かで迷いやすい存在である。羊 はイスラエルの民に良くたとえられ、エレミヤ書やエゼキエル書の中では、羊の 牧者であるイスラエルのリーダーたちが叱られている。 ●イザヤ書53章6節 私たちはみな、羊のようにさまよい、おのおの、自分かってな道に向かって行っ た。しかし、主は、私たちのすべての咎を彼に負わせた。 イスラエルの民は、救い主なる主イエス・キリストが来られても、そのキリスト をメサイアとして信じずに、神の命令が土台であるまっすぐに伸びている道を歩 まずに、自分からその道を踏み外してさまよい歩いてしまい、サタンの支配下に 置かれていた。そのような民のために、主イエス・キリストはご自分を低くして この世にやって来られ、この世の中でも一番卑しい十字架にかかってから復活し て私たち罪の奴隷から贖い出し、唯一の神にある義のしもべにされた。 ●エレミヤ23章1-2節 「ああ。わたしの牧場の群れを滅ぼし散らす牧者たち。――主の御告げ。――」それ ゆえ、イスラエルの神、主は、この民を牧する牧者たちについて、こう仰せられ る。「あなたがたは、わたしの群れを散らし、これを追い散らして顧みなかっ た。見よ。わたしは、あなたがたの悪い行ないを罰する。――主の御告げ。 ―― 主はイスラエルのリーダーたちを嘆いているが、それはまさしくそのように嘆く べき状況であった。イスラエルのリーダーたちは王を筆頭として、国民のほとん どが三位一体の神ではなく、バアルなどの偶像を拝んでおり、罪が充ち満ちてい た。彼らは自分たちの羊の面倒を見なかったので、羊たちはどんどんと悪くなっ たが、それはリーダーたちの怠惰が原因であった。 そのようなイスラエルの状況であったが、主はそれに対する解決策を示された (3節~)。すなわち、イスラエルにの中にダビデから出る若枝を起こされるの である。これはエレミヤの時代から600年後に出る、メサイアなる主イエス・キ リストを指していることは明らかである。 エレミヤの箇所に書いてあるように、主イエス・キリストは全世界の罪を除く神 の子羊であり(ヨハネ1:29)、同時に羊にいのちを得させる良い牧者である(ヨ ハネ10:11)。キリストは契約の血による大牧者でもある(ヘブル13:20)。その ような牧者なるキリストは、ペテロに対して3度もご自分の羊を牧するように命 じられた(ヨハネ21:15-19)。 黙示録の中では、主イエス・キリストがほとんどの場合その名前で呼ばれず、象 徴表現として「子羊」で呼ばれている。黙示録は前半でAD70年のエルサレムにあ る神殿崩壊の裁きについて話しているが、その中で天の御座に座っている子羊が 裁きを行うということが書かれている。キリストは全世界の罪を贖われた子羊と して、今も天上においてこの世を支配なさっているおられるのである。 神の民、クリスチャンである私たちは迷いやすい羊であり、神の恵みがなければ すぐに迷い出てしまうのであるが、聖書が与えられており、その他の神の恵みも 与えられている。私たちは御言葉をよく学んで、神が与えてくださっている御言 葉からの啓示を拒まないようにしなければならない。-- Shou Itou E-Mail: shou_itou@parkcity.ne.jp